留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

このページは2024年に調査した内容を掲載しています。

世界で最も生活費が高い都市とされる香港やシンガポール、ニューヨークや東京などと比較すると、ニュージーランドの最大都市オークランド、ウェリントンでも生活費ははるかに低くなっています。
生活費は住む地域やライフスタイルによって変わりますが、一般的に、家賃や交通費などが高い都市部ほど物価が高く、小さな市や町の方が物価が安い傾向にあります。オークランド大学があるオークランド市や、ビクトリア大学のあるウエリントン市などの都市部では、年間の生活費が20,000~27,000ドル、オタゴ大学のある地方都市ダニーデンでは、18,000~21,000ドルほどとされています。

ニュージーランドで販売している食品のうちでも、海外から輸入しているものについては通常よりも割高に感じることもあるかもしれません。大手スーパーマーケットチェーンのNew WorldやWoolworthsなどでは食品のオンラインショッピングを提供しており、事前に商品の価格を比べることもできます。またスーパーマーケットやアジア食品店では毎週セールをしているためこまめにチェックすることで食費の節約になるかもしれません。一般的に、学生が一週間に食料品に使う金額は100~150ドル程度で、学食のランチは7~12ドル、レストランでの外食は15~40ドル、テイクアウトのピザは16ドルあたりが相場となっています。
 

学生ホステル・学生寮
自宅を離れて、慣れない土地で暮らし始めるニュージーランドの生徒にとっても人気なのが学生寮です。通常、学校の敷地の近くに位置し、自分のベッドルームがあり、バスルーム、キッチン、レクリエーションエリアなどの設備は共有となります。学生寮によっては3度の食事が提供される場合(Catered)と、自分たちで自炊する場合(Self-catered)があります。同じ大学に通う友達を作ったり、自立した生活の仕方を学ぶのには適した住居スタイルとされています。ベッドや机などの家具や、洗濯機や乾燥機などの電化製品はすべて提供されるため、手軽に暮らし始めることができるのという利点もあります。
学生寮:週346ドル(食事なし)~、484ドル(食事付き)~

ホームステイ
初めてニュージーランドで暮らし始める留学生に、人気のオプションがホームステイです。プライベートボード(Private Boarding)と呼ばれることもあります。ニュージーランドの家族と一緒に暮らすなかで英語での会話力を伸ばしたり、文化を学んだりできます。それぞれに自分の個室が与えられ、ベッドと机が用意されています。通常、食事も提供されて、家族と一緒に食べたり、余暇を一緒に過ごしたりします。
ホームステイ(通常食事付き)週285ドル~

フラット(賃貸住宅)
ニュージーランドでは賃貸住宅のことを「フラット」と呼び、都会のアパートから庭付きの大きな家まで、様々な種類の物件があります。一人で一軒家やアパートを借りることもできれば、「フラットメイト」として他の人と一緒に借りることもできます。
フラットメイトと一緒に住む場合、家賃に加えて、電気代、暖房費、水道代、インターネット代などもシェアして支払うのが一般的です。フラットメイトと一緒に料理をしたり、分担して自炊をすることで出費を減らし、材料費を等分するのも一般的です。
フラットの一室をシェアする場合:週140~293ドル
3~4ベッドルームの家屋:全国家賃中央値は週535ドル、オークランドは週595ドル


ホームステイ、学生ホステルや学生寮に滞在する場合、通常、電気代は宿泊費に含まれます。他の人とフラットをシェアする場合は、電気代も等分することになります。ニュージーランドにはいくつかの電気やガス会社があり、予算や使い方に合わせて様々なプランを提供しています。
地域差はありますが、ニュージーランドの平均的な電気代は月額で180~200ドルです。
 

ニュージーランド 写真

学生ホステル・学生寮の場合
学生寮への入居を希望する場合、入学が決まったらすぐに大学などの教育機関を通して手続きを開始します。一例としてカンタベリー大学の場合、2月開始のセメスターから入居したい場合は、前年の8月から申し込みを開始しています。(2024年)各大学に複数の学生寮があるので、食事の有無や、設備の違い、経費などから自分にあったタイプを選びましょう。カンタベリー大学には7種類の学生寮があり、費用も週258ドル(食事なし)~645ドル(3食付き)と大きな差があります。年間では11,578~26,083ドル。入寮が決まった時点で、事務手数料などで1,000ドルを前もって納める必要があります。

ホームステイ
大学でホームステイを提供しているところもあれば、大学では直接サービスを提供しておらず、民間のホームステイサービス会社を斡旋する場合もあります。ホスト先が決まるのに、2週間以上はかかるため、早めに手続きをしておくと安心です。

フラット(他の人とシェアする場合)
大学などのほとんどの教育機関には「アコモデーション・オフィス」があり、フラットを探す際に適切なアドバイスをしてくれる人がいます。また、学校の掲示板や地元の新聞、以下のオンラインサイトからフラットを探すこともできます:
TradeMe(民間)[英語]:ほとんどのニュージーランド人が、賃貸物件を探したり、フラットメイトを探したりする際に利用しています。
Facebook(民間)[英語、日本語]:Facebookのグループは、フラットメイトを探すのに便利です。
AirBnB(民間)[英語、日本語]:短期間の滞在や、すぐに滞在先を見つけたい場合に使えます。
新しいフラットメイトを迎える際には、既存のフラットメイトと顔を合わせる「フラット・インタビュー」が行われ、一緒に住むのに適しているかどうかを決めるのが一般的です。

個人で賃貸する場合
個人でフラットを借りる場合は、自分の名前で賃貸契約書などにサインをし、借主となります。オンラインで物件を探し、住宅会社に直接オンラインで申請する場合もあります。申請する際には、通常、借主となる人の人柄を確認するために、その人の教師や、雇用主、元同居人などの推薦状を求められます。

大学の構内にカフェや学食があるのが一般的です。都市部にあるオークランド大学の構内には、カフェやレストランのほかに、サンドイッチスタンド、スムージー店、タピオカミルクティー店、サラダスタンド、すし屋など健康的なオプションの小売店が並んでいます。また校内には様々な自動販売機も設置されています。学内のみで使えるバウチャーもあります。
自炊をする学生も多く、オークランド、クライストチャーチ、ウエリントンなどの大きな都市であれば、アジア食品を販売するスーパーも多数あり、日本食も手に入ります。

学生ビザでニュージーランドに滞在する場合には、海外旅行保険を有している事が学生ビザの必須要件となります。留学中にケガや病気で治療が必要な際には、大学の構内にある学生医療センターで医師や看護師、カウンセラーによって治療を受けることができます。その場で診療費を請求されますが、医療保険を有している場合は、追って診療費を医療保険に請求することができます。その際に、支払いの証拠となる領収書が必要になりますので、忘れずに保管してください。一般的に、留学生が診療を受ける際、診療所によって費用は異なりますが、一回の診断におよそ80ドルから120ドル程度かかります。
医療保険は、ほとんどの治療費と薬代をカバーしますが、既往症(過去に薬を飲んだり、治療を受けたりしたことがあるもの)はカバーされない可能性もあるので注意してください。また、性の健康に関する診察で治療費を支払わなければならない場合でも医療保険の保険適応対象になるかどうかも、確認しておくとよいでしょう。
 
ACCについて
ニュージーランドには、事故による怪我の治療費を負担する制度、ACCがあります。ACCは“Accident Compensation Corporation“の略で、居住者、非居住者に関わらず、ニュージーランド国内で起きた事故に伴う治療費の一部を政府が負担してくれます。身体的な怪我、治療による怪我、仕事から徐々に発症した症状、長期的な影響や障害を引き起こす重大な怪我、一部の精神的な怪我、性的暴力の怪我などをすべてカバーしています。

ニュージーランドの犯罪率は他の国に比べて低く、安全な国として知られていますが、それでも自国で暮らすときと同様に、身の回りの安全に気を配ることが大切です。
自分の持ち物は放置したりせず、常に施錠や保管に気を付けたり、必要に応じて保険に加入したりしてください。
具体的には、ATM(現金自動預け払い機)を利用する際は周りの人に気を配り、暗証番号(PIN: Personal Identification Number)を隠すこと、外出する際には誰かに行き先や帰りの時刻を知らせてから行くことなど、意識的に自分の安全を守るための行動をしましょう。
また夜遅くに独り歩きしないこと、バーやレストランで飲酒する際には、知らない人からの飲み物を受け取らないことなども自分の身を守る上では大切なことです。
その他、インターネット上での安全を確保することも大切です。出会い系サイトなどや、オンラインで買い物などをする際にも安全性を常に確認する必要があります。

ニュージーランドで勉強しながらアルバイトで働くことは、仕事の経験を積み、新しい友達を作り、生活費をサポートする素晴らしい方法です。ニュージーランドに学生ビザで滞在している学生のほとんどが、勉強しながらパートタイムで働くことができます。また学期末や夏休みなどの長期休暇中にはフルタイムで働ける場合もあります。
さらに、修士課程および博士課程の学生には就労時間の制限はありませんので、学生の多くは研究関連分野で働きながら研究を進めています。
(在学中の就労が認められるかどうかは、専攻する研究プログラムによって異なるため、ニュージーランド移民局、学生ビザでの就労に関する情報を参照してください。)

2023年4月1日からのニュージーランドの最低賃金は時給22.70NZドル(税引前)になりました。学生が初めて働く場合には、より低い時給18.16NZドル(税引前)が適用されます。この賃金は6か月未満継続して働いている16歳および17歳に適応されます。6か月以降は未成人であっても、成人最低賃金の時給22.70NZドル(税引前)を支払われることになっています。

ニュージーランドでは18歳以上でなければタバコを買ったり吸ったりすることはできません。これは電子タバコ(VAPE製品)にも適用されます。2004年以来、ニュージーランドは世界で3番目に、バーやレストランを含むすべての屋内職場を禁煙にし、2025年までに完全禁煙を目指しています。

ニュージーランドの学校セカンダリースクール(中等教育)では第二言語として日本語を学ぶ生徒が多いため、日本語や日本人に親しみを感じている人も多いです。特に都市部では海外から来てニュージーランドに暮らしている外国人も多いので、公用語が英語とはいえアクセントも様々です。ただし日々の暮らしを送る上で、英語が聞き取れたり、話せたりしないと難しい場面(特に銀行や病院など)もあるため、英語の習得は必須です。

ニュージーランド人は現金をほとんど使わず、日常的にほとんどの買い物にエフトポス(EFTPOS)と呼ばれるデビットカードやクレジットカードを使っています。
ニュージーランドのほとんどのATM(現金自動預け払機)で、自国の銀行カードを使用できますが、為替レートは高いことが多く、手数料も高額になる可能性があります。そのため、留学生の多くはニュージーランドの銀行に口座を開設して、お金を節約しています。また大手の銀行では学生向けに、手数料や金利の安い特別口座を用意しています。
 
ニュージーランドにおける大手銀行は、ANZ Bank、Bank of New Zealand(BNZ)、ASB Bank、Kiwibank、
Westpac Bankの5つです。ニュージーランドの銀行口座は、留学生でも比較的簡単に開設できますが、銀行によっては6か月以上の学生ビザを持っている学生しか口座を開設できないところもあります。またニュージーランドの銀行の中には到着前にオンラインで口座開設ができるところもありますので、各銀行のウェブサイトから確認してください。
 
口座を開設する際には、身分を証明する以下のものが必要になります:
パスポート
ニュージーランドの教育機関に在籍していることを証明するもの(入学許可書(Offer of Place)や学生証など)
住所証明(ニュージーランドの住所が必要な場合は、銀行に直接問い合わせてください)
自国の納税者番号(Tax Identification Number)
 
外貨からニュージーランド通貨への両替は、国際空港、銀行、一部のホテル、市街にある両替所などでできます。また主要都市にはウエスタン・ユニオン(Wenstern Union)があり、国際送金サービスを提供しています。国際送金にかかる費用は、送金額と送金先によって異なります。送金の種類には、銀行口座が不要な「現金から現金への送金」と、銀行口座に直接送金する「銀行口座への直接送金」があります。

現地の携帯電話ネットワークに接続するには、現地のSIMカードが必要です。ニュージーランドの主なネットワークプロバイダーは、Spark、One NZ、2degrees、Skinnyの4つ。これらのプロバイダーは空港内や街中に店舗を構えているため、すぐにSIMカードを購入できます。どのプロバイダーも様々な料金プランを提供しています。通話、テキストメッセージ、データ量などから自分にあったプランを選んでください。学生寮やホームステイの場合は、インターネット環境が用意されています。フラットをシェアする場合も、インターネット料金を他のフラットメイトと等分するのが一般的です。教育機関ではWi-Fi環境が整っており、市街地や図書館、カフェやレストランなどでもフリーWi-Fiを提供しているところも多いです。

都市部に留学する場合、朝早くから夜遅くまでバスや電車などの公共交通機関を利用することができ、場所によっては学生割引料金が適応されるところもあります。
バスや電車で使えるICカードの種類は地域によって異なり、ウエリントン地域ではSnapper card(市内バス・電車・ケーブルカーで利用できるカード)、オークランド地域では、AT HOP card(バス・電車・フェリーで利用できるカード)、クライストチャーチ地域では、Metrocard(バスおよびフェリーで利用できるカード)が使われています。各カードはあらゆる小売店で販売されており、一度購入した後は、必要に応じてお金を追加でチャージできます。通常、これらのカードで支払うと、紙のチケットを購入するよりも早くなります。駅構内やバス、電車、フェリーの車内にはカードリーダー機があり、乗り降り時にカードをリーダーにかざす(乗車時はTag on、降車時はTag off)と、自動的に正しい運賃が請求されます。

ニュージーランドのほとんどの都市や町ではバスが運行しており、オークランドおよびウエリントンには電車とフェリーもあるため、学生の移動には徒歩、自転車または交通機関を使うのが一般的です。バスの運賃は、住んでいる場所や距離にもよりますが、1.40~9ドルぐらいです。
 

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。